亡くなった患者さんが看護師の枕元に立ったとき

大阪府在住の30代女性
職歴:内科外来3年
看護学校を卒業してそのまま地元の病院に就職しました。おもに外科病棟のナースステーションにいたんですが、その後内科病棟に移りました。

恐怖体験をしたのはどんな病院?

その地域では大きい病院です。ベッドも100以上あり、いわゆる総合病院です。地域がら高齢者が多いので、高齢者の入院が多くて、また小児科も有名なところで、そこでは手術も日常茶飯事でした。

どんな恐怖体験を?

私が担当した病棟の中に脳の病気で入院した人がいたのですが、その人はずっと入院してました。家族の方もお見舞に来られていたみたいで、とても幸せな家族がおられてみたいで、その患者さんもとても幸せそうに見えましたね。でもある日その患者さんが一人で泣いているところを見てしまったのです、患者さんのケアも仕事のうちの一つです。だから私は患者さんに話しかけましたね。そうしたら患者さんはこの病気にかかってしまってとても悔しいと一人涙ながらに語りだしました。私も患者さんの長い話を聞いているうちに冷静ではいられなくなり一緒に涙してしまったのです。私は家に帰ってからもその患者さんの事で悩みました。仕事には冷静に対処しなくてはいけないのに、少し感極まる時もありましたね。そんなこんなで時間が過ぎていったのですが、その患者さんはその家族のお見舞いも甲斐なく6カ月後に無くなってしまったのです。私もその患者さんの事を考えて涙をせずにはいられませんでした。そして患者さんが無くなる前に起きた不思議なことを思い出したのです。ある夜寝苦しくてその時無くなった患者さんが私の夢に出てきました。私に向かってしきりにお辞儀をして感謝するのです。そして涙を流しながら光の中に消えて行きました。その出来事が起こってから数日してその患者さんが亡くなったのです。きっとその患者さんの無念の想いと感謝の念が私のところに来たのだと思いました。

その後の対策は?

私は結婚を機にその病院を辞めました。その後不思議な体験はしていません。感情的にそこまではいってしまったのはその時だけです。やはりどんなに冷静でいても患者さんのそういう姿を見ると少し無念さが移ってしまいます。これからは看護婦の仕事に戻る予定はないので、今は普通に日々を過ごしています。